ジンクス
 釣人には沢山の格言や言い伝えがありますし、またゲンを担いだりジンクスに拘ったりする人が結構います。

 私の釣友は、釣りに出発する時に奥さんが機嫌よく見送ってくれると釣れないと嘆く人がいます。かといって機嫌が悪かったり釣りに出してもらえないとそれはそれで不満なので、いい塩梅に出発させてくれないと駄目なのですからなんとも自分勝手なジンクスです。
 他にもオキアミのブロックを買う時に並べてある中から端から3番目を買う人もいます。グレ釣りの時は解凍されている物を買うのが都合が良いのですが、シーズンになると混雑していて、いい具合に解けている物が3つ無い時があります。それでも未解凍状態の3番目を選ぶのですから相当な拘りです。
 ジンクスにはこうしたあまり根拠のあるとはいえないものもありますが、中には根拠らしきものがあるものもあります。

 竿をまたぐと釣れないとよく言われたり、あるいは女性に竿を跨がせるななどとも耳にした事があります。これは竿を安易に地面に寝かせるなという戒めでしょうね。竿は細いので地面に寝かせると目立たないので、踏んづけるようなトラブルが起こりがちです。釣り場で竿を地面に寝かせるとそうしたトラブル以外にも竿に傷が付いたり、こまかい砂が継ぎ目に入ったりとろくなことになりません。女性に云々は家で竿を保管する時、手入れする時、寝かせずに立て掛けておくようにという事でしょう。





 昔はツバメを見かけると大漁などとよく聞きました。これなどは、雨が近づくとツバメの餌となる羽虫が川面の近くに増えるため、それを捕食しにツバメが現れる。低気圧が近づき雨が降る前になると魚の食い気が上がるから釣れるのだ、という説があります。

 見える魚は釣れない、もよく言われます。
 魚は元来臆病な生き物でそうそう見えやすい場所に姿を現すものではありません。それが姿を見せるということはそもそも普通の状態ではないということです。弱って浮いていたり、産卵などの特殊な状況で水面や岸辺に姿を見せていたりなどです。エサを採るような状況ではないという事です。アジやイワシなどの青魚がサビキ釣りの撒きエサに狂って押し寄せている状況などは例外です。

 よそ見をするとアタリが出る。
 これは意外と根拠があるような気がします。竿をもったまま周囲を見たり振り返ったりすると、自然と竿の向きがかわったりして、それが丁度誘いになってそのためにアタリが出るという事ではないかと思うのです。

 逃がした魚は大きい。
 これなどは、小物は取り込みやすいのだから当たり前、ということと同時に、逃がした魚の話しを繰り返すうちにどんどんサイズが大きくなってくる、という釣人のホラ話を揶揄した言葉ですね。

 管理人の場合はお気に入りの竿があって、元はと言えば釣り場でトップガイドの所が折れて捨てられていた竿で、それを拾ってきて補修したという何とも貧乏臭い生い立ちの竿です。3m程のカーボン比率の低そうな某メーカーの竿ですが、いわゆる万能竿的な作りの竿で短いため取り回しがしやすく、サビキ釣りやチョイ投げ、波止周りの探り釣りなどに便利です。
 ところがこの竿によく魚が掛るのですね。ここ10数年でいうと海釣りではこの竿に掛った魚が、総数でいうとダントツで多いのではないかと思います。そうなってくるとますます使用頻度が上がり、そうした使い方にはやや短すぎるのですが、テトラ周りの探り釣り、遠投サビキ、エビ撒き釣り、タチウオ釣り等にも使うようになり、ますますその竿で上げる魚の数が増えるという状況です。半ばお守り的に淡水の小物釣り以外の釣行では必ず竿袋に入れています。


 あと、サイトやブログの管理人さんがよく言うのは、釣果を公開し始めると釣れなくなる、です。
 管理人もご多分にもれずそう感じているのですが、、、、
 これは、公開を意識して自分の釣りをしていないのか、はたまた、記録として客観的に見ると元々釣れていなかったのが、それまでは良い事ばかり記憶して都合の悪い事は忘れるために、たくさん釣ったような気がしていただけなのか、意見のわかれそうなところです。

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